最終更新日 平成13年5月3日
先日、東京は池袋で美味しいと評判のラーメン屋「光麺」
(豊島区南池袋1−18−22 電話03-3971-3008)に行き、
トンコツ醤油味のラーメンを食べてみました。
以前、和歌山市の「井手商店」さんで、本場和歌山の醤油ト
ンコツラーメンを食べた際にあまり旨みを感じなかった私とし
ては、トンコツ醤油に対する懐疑心のようなものがありまして、
東京風にアレンジしたものならと思い食べてみたわけです。
その結果、これが意外にもイイ感じでした。
油膜で湯気がたたない濃厚なスープと、「光麺」さん自慢の
シコシコ麺の組み合わせは悪くなく、ちゃんと焼いてあるチャー
シューや、手抜きのシナチクに「仕事」を感じました。
「うーん、これは試す価値あるかなぁ」
と独り言をつぶやき、隣座っていたデロデロTシャツ青年をビ
ビらせ、新潟の自宅に帰ってきました。
早速、トンコツを肉屋さんで購入し、ノコギリを使って小さ
く切って水洗い。
骨をゴ〜リィ、ゴ〜リィと切り、まな板には血がつき、切っ
た骨の断面に見える骨髄を見てニヤリ。
なんか、ちょっとヤバイ人になってきました。
近所で「少女惨殺バラバラ殺人」なんかがあって、ルミノー
ル反応で調査されたら、まっさきに疑われそうな感じです。
小さくなったトンコツを軽く茹で、さらに水洗いをしたのち、
本格的に煮出します。今回は、スルメと青森で買ったアジの焼
き干しも入れてみました。
トンコツを煮込むこと、約6時間。同時進行で、煮豚と煮卵
を作ることにします。
再仕込み醤油である湯浅醤油、紹興酒、黒砂糖、にんにく、
オイスターソース、ゴマ油で整えたタレに、団鬼六氏のSM小
説風に縛った豚肉(バラとモモ)を入れて約1時間。ゆで卵と
入れ替えて、さらに1時間。
朝9時に初めて、夕方6時ごろに完成したトンコツスープは、
秋田県は乳頭温泉郷の湯のような色がなまめかしく、味がしみ
こんだことが色からも分かってしまう煮豚、煮卵は力強く、私
の食欲を刺激します。
と、ここで
「あれっ?納豆が入る場所が無い・・・」
ということで、予定変更。
以前、PAPUAさんに教えて頂いた京都・伏見の「萬福」さ
んで食べた納豆入りみそラーメンを思いだし、トンコツスープ
で納豆みそのラーメンを作ることにしました。
青森は三沢市で買った津軽みそ、三重県で買った赤だし、自
宅で使っている越後みそに豆板醤を入れてよく混ぜます。
リンゴかなんかをすりおろして入れたかったのですが、あい
にくリンゴがなかったので、もらいものの梨をすりおろして混
ぜてみました。ここら辺に私のポリシーの無さを感じます。
そこに、納豆(「味道楽」1パック使用)を入れて、ミキサー
に入れます。
「うわーっ、後で洗うの面倒だなぁ」
と思って約1分、納豆みそペーストができました。
さてさて、いおいよ麺をお湯に入れて、戦闘開始!
ゴマ油を入れて、湯気がモウモウとたっている過熱気味の中
華鍋にモヤシをドバッと入れると、予想以上に炎があがりまし
た。近くで見ていた妹は、
「うわっ、兄ちゃん、スゴイねぇ」
「ま、まあな。ちゅ、中華だから」
・・・実は私ビビっていました。約2滴ほど、わがJr.より
漏らしたかも知れません。
モヤシを軽く炒めたところで、ニラ(2cm)を入れて、さ
らにもう一炒め。ニラの色がちょっと変わったところで、トン
コツスープを入れます。(後で分かったことですが、ここで網か
なんかで漉しながら入れないとトンコツの破片とか入ってしま
います。注意しましょう。)
トンコツスープを入れたら、すぐに納豆みそペーストを入れ
て味の調整です。
この頃には、麺が茹であがり、妹がドンブリに入れています。
スープが一煮立ちしたところで、ドンブリに汁とモヤシをう
まく分配し、煮卵と煮豚(バラ、モモ2枚ずつ)を入れて、
完成!
ようし、ようし、いま喰うたるからな。待っとれよ。
新潟名物の発酵させた唐辛子食品「かんずり」をチョイと煮
豚になすりつけ、スープを一口。
濃厚につぐ濃厚のなかで繰り広げられる、アミノ酸の競演。
スープが絡みついた麺をひっきりなしに吸い込み、辛みのつ
いた煮豚を頬張り、モヤシに清涼をもとめ、スープでまとめて
胃に送り込むときの充実感。「成功」の二文字が脳裏をよぎり
ます。
プフフーと最後のスープを飲み干し、汗をたっぷりかいて食
べ終えました。
食べ終えてから、納豆トンコツみそラーメン元祖を名乗ろう!
と心に誓った三井田なのでした。
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