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納豆の歴史について

 

最終更新日 平成14年4月9日

 納豆の歴史についてご説明する前に、まず納豆の種類について、
こちらをご覧下さい。

 塩辛納豆は、中国の「くき」と呼ばれる食品の製法を700
年頃に僧が伝えたとされ、現在でもお寺が多い関西地方では塩
辛納豆が食べられています(平城京跡か出土した木簡に「くき」
の文字が記載されていたことから、700年頃とされています)。
 ですから関西地方では、700年以降に塩辛納豆文化が根付
いたと言えると思います。
 対して、糸引納豆の起源はいまだ謎とされていまして、実は
糸引納豆の起源を解明することで、関西地方と糸引納豆の関係
と年表ができあがります。 
 「納豆」の文字が歴史上最初にでてくる文献は、平安時代の
中期に藤原明衡(あきひら 989−1066)が当時の風俗
や食生活を含めて書いた『新猿楽記』という本で、その中の
「貧飯愛酒の女」というお話にでてきます。
 そのお話の主人公の女性は、食べることと酒を飲むことが大
好きで、さらには今でいうゲテモノ喰い(このような女性、私
は好きです)。そのゲテモノを列挙した箇所に

 「・・・春(つき)塩辛、納豆」

とでてきます。
 ここでいう「納豆」を塩辛納豆とすれば、糸引納豆がでてく
る最初の文献は室町時代の『精進魚類物語』になります。
 この文献のなかで「大豆の御料の子息納豆太郎糸重」という
人が、納豆の糸を引かせるシーンがあります。
 もし、『新猿楽記』の「納豆」が糸引納豆であったとすれば、
当時の感覚では既にゲテモノとされて、塩辛納豆ほどに好まれ
ず、この頃に既に塩辛納豆を食べていた関西地方では、それ以
糸引納豆は受け入れられなかったと予想できます(いささか
強引ですが・・・)。
 西東秋男『日本食生活史年表』、町田忍『納豆大全』では、
『新猿楽記』の「納豆」を塩辛納豆としています。
 また、室町になって糸引納豆ができたとすれば、八幡太郎義
家(1039−1106)の伝説を信じることができます。
 前九年に父・頼義とともに戦った京都からの道のりで、各地
に納豆発祥の伝説を残しており、ここで行かなかった地方には
糸引納豆文化が根付かなかったと言えるのではないでしょうか。
 その他の関西地方の糸引納豆伝説はいくつかありますので、
2つほどご紹介したいと思います(その地域で糸引納豆を食べ
る証明になるのでは・・・)。
 聖徳太子が納豆を造ったという伝説が滋賀県湖東町横溝にあ
りますが、塩辛納豆であったという説が有力です。
 京都は丹波に、南北朝時代の光厳法皇が丹波山国の常照皇寺
に滞在中んい納豆を造ったという伝説があります。当時は「法
皇様の納豆」と呼ばれ、後年「鳳栖(ほうせい)納豆」と呼ば
れたそうです。
 次に、九州の一部だけに糸引納豆文化が根付いた2つの説を
ご紹介します。
 まずは先ほどもでてきた八幡太郎義家の説です。
 八幡太郎義家に破れた安倍一族の長男の貞任は殺され、弟の
宗任はいけどりになり、四国に流されます。そのうち脱出をは
かるのですが見つかってしまい、今度は九州の太宰府に流され
ます。ここで宗任は腰を落ち着けて?奥州文化を大分の日田地
方、熊本などに伝えたという伝説です。
 もう1つは、築城の名手・加藤清正の説です。
 1592年文禄の役、秀吉の命で加藤軍団は満州まで行くの
ですが、やがて兵糧に困り、塩をなめ、煮豆を馬と分かちあっ
て食べ、残った煮豆を俵に入れて保存しました。その煮豆入り
の俵を、馬の背にのせて行進していると、馬の体温のせいもあっ
て香ばしい匂いをだしはじめ、その香気に気づいた清正が俵を
あけさせてみると、糸引納豆になっていたそうです。その糸引
納豆を食べた清正や部下たちが「香ばしい、香ばしい・・・・」
と舌つづみをうったことから、香ばしい豆、香の豆、コルマメ
となり、地元の熊本に根付いたとされています。
 熊本地方の一部では、今でも納豆をコノマメ、コルマメとい
うそうです。

 以上、納豆の起源について私見を入れつつ、ざっと書きまし
たが、まだまだこのこの謎は解明されておりませんので、今後
も追求し、ページを更新していきたいと思っています。


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