最終更新日　平成１４年５月９日

納豆菌（Bacillus natto）はバクテリアの一種ですが、バクテリアの一部

は、他のバクテリアのＤＮＡを自分のゲノムに取り込んでしまうという

面白い性質を持ちます。

この性質を利用して、東京都町田市にある三菱化学生命科学研究所さんの

板谷光泰氏の研究グループが、枯草菌に納豆菌のＤＮＡを取り込ませた、

糸を引くニューハーフ？な菌、 「納枯（なつこ）」を作ったそうです。

納豆菌の「納」と枯草菌の「枯」で「納枯（なつこ）」と命名したそう

ですが、大変面白い研究でございます。

枯草菌の培養液に納豆菌のＤＮＡの断片を入れただけで、枯草菌は納豆菌

の遺伝子を取り込み、なんとゲノムが１割も入れ替わったそうです。

「納枯（なつこ）」は、きちんと納豆を作れるとのことなので、

酒造りの物語を描いた名作漫画、尾瀬あきら『夏子の酒』講談社ならぬ、

『なつこの納豆』

という作品が発表される日が来る・・・・かも知れません。

バイオの基礎用語はこちらをご参照下さい。

参考：三菱化学生命科学研究所『Ｌ研ＮＥＷＳ』２００１年８月号、第１９号

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