瑞峯院の静寂で納豆
最終更新日 平成14年4月5日
美しい庭園を眺めながら、静寂の時間を過ごす。
日本のワビサビを理解する人なら一度は憧れることでしょう。
ワビサビは理解していないものの、そんな時間に憧れる私と
しましては、美しい庭園を眺めながら「納豆」を食べてみたい!
と思っておりました。
そんな思いが頂点に達した、平成11年6月9日、京都・大徳寺
は瑞峯院で納豆を食べるという暴挙にでました。
瑞峯院は、天文4年(1535年)に、キリシタン大名である
大友宗麟が創建したもので、国の重要文化財に指定されています。
「国の重要文化財のなかで納豆食べてもいいのだろうか・・・」
という逡巡もありましたが、来た以上はやるのみです。
拝観料300円を支払い、表門から本堂(方丈)に向かって歩
きますと、方丈前に「独坐庭」という美しい庭園がありました。
これは、蓬莱山式庭園と呼ばれるものだそうで、中国の禅僧百丈
禅師が、独坐大雄峰と呼唱された禅語から銘じられたそうです。
「ようし、ここで食べよう」
と端っこに座り、カップの納豆を取り出します。
ズボッ、ズボボー
納豆をすする音が響き、心なしか庭園の雰囲気が壊れていくよう
気がしました・・・・。
ちなみに、方丈裏には
「閑眠高臥して青山に対す」
という禅語から銘じられた「閑眠庭」という庭園があります。
キリシタン大名だった大友宗麟らしく、砂利の庭を斜めに縦4個、
横3個の合計7個の石が十字架のように配置されています。