最終更新日 平成13年8月26日
納豆にカレーを混ぜて食べる納豆カレーが市民権を得た現在、はじめ多くのお店で食べられるようになりました。ちなみに、「COCO壱番屋」さんに行った際には、私はいつもビーフカツカレー(750円)10辛(+100)に納豆(+150円)をトッピングし、とび辛スパイスたっぷりで頂いております。
精神的に、そして胃袋にガツンと気合いを入れるときに利用している「COCO壱番屋」さんですが、大学時代、賭けに勝った報酬として、全トッピングの10辛を食べたときには、半年ほど足が遠ざかりました・・・・・・。そんなことはさておき、すっかりメジャーな存在となった納豆カレーの元祖のお店を確認しようと、平成13年6月25日(月)、元祖納豆カレーの店「山小屋 長池店」(長野県長野市北長池131−1電話026-259-5700 FAX 026-259-2422 営業時間11:00〜21:00)に行ってまいりました。
「元祖 納豆カレーの店」の黄色い看板を見ながら、店内に入りますと、高い天井のログハウス風の作り、インテリアにある種の開放感を感じます。早速、納豆カレーを注文しようとメニューを見ますと、冒頭に「1973年(昭和48年)春 夢を見たんです本当においしいカレーでした。だから今日も夢を追っているんです」と力強い言葉が書かれているのを皮切りに、納豆カレーの由来から食べ方まで色々と書いてありました。「納豆カレー のおいしい召し上がり方器の中の納豆、野沢菜、鰹節を混ぜ合わせ、カレーの上にのせてカレーと少しずつ混ぜながら召し上がってください。きっとあなたにとって新しい世界が広がってくるはずです。由来その昔、(1973年頃)信濃の国 善光寺門前参道脇に権堂村あり。その参道寄りに西洋黄色御飯(カレーライス)専門店なるものが開店した。それはそれは若者たちに人気のお店になりました。ある日、主が御飯を食べる時におかずに何かないかと冷蔵庫を開けたら、たまたま前日食べた残りの”納豆”がありました。ちょっと変な感じもしたが思い切ってカレーの中に入れて一緒に食べましたところ、これが意外とおいしかったのです。「う〜ん?・・・・・・ これはいける!!」というわけで次の日から納豆カレーは山小屋の主力メニューのひとつとして世に誕生したのです。以後この納豆カレーは大勢のお客様を魅了してまいりました。」「ほうほう、なるほどねぇ〜」と熟読。何を食べようか悩んで注文が遅れることはありますが、メニューの文章を読んで注文が遅れるのは、初めてかも知れません。早く【新しい世界】に【魅了】されようと、予定通りの「”元祖”納豆カレーセット」1480円(平日ランチライム時1300円)を注文。このセットは、食前にグラスワインかオレンジジュースを選択できるので、グラスワインを選び、食後のコーヒーはホットにしました。ちなみに野沢菜納豆はトッピングとしてもメニューにあり、150円でした。「グラスワインとサラダですっ」
よく冷えたグラスワインとコールスロー風のオリジナルサラダがきました。心地よい酸味のグラスワインを飲みながら、コーン、キャベツを主体にドレッシングがきいたサラダを食べますと、こってりとした辛いカレーが食べたくなってくるから不思議です。これが噂に聞く、山小屋マジックでしょうか。(そんな噂あったかな?)「こちら納豆とカレーですっ」10時間かけて仕込んだという辛口ベースのスペシャルビーフカレーには目玉焼きがのっており、野沢菜納豆は小粒納豆、鰹節、刻んだ野沢菜がのっています。
まずは納豆を混ぜるのが先決と、納豆の撹拌作業に取りかかろうとしたところ、「箸がない・・・」スプーンで、納豆を撹拌するこの屈辱。
「でも、いいんだもぉん、納豆カレーだからぁ〜」とひらき直って、納豆を撹拌。味付けせずにそのまま食べてみますと、野沢菜の香りが納豆の匂いとともに口中に広がり、野沢菜の歯ごたえがアクセントとなって、かなり楽しめます。続いて、納豆を食べる前にカレー本体のみを味わってみます。モムモム、と口いっぱいに頬張りますと、タマネギがその存在感を主張し、程良い酸味と苦みが辛みにマッチしたカオスの味わい。野沢菜納豆との出会いに期待を感じます。そして、いよいよ野沢菜納豆を投入します。
「どどーん、ががーん」と、子供がおもちゃで遊ぶように、独りで効果音を演出しましたが、28歳独身男、アブナイ印象を周りの方に与えたようです。(ワインを飲んだということで、お許し下さい)野沢菜納豆がまざったカレーを、スプーンで多めにすくってパクッ!納豆カレーは、納豆の匂いがカレーの香りに吸収されるのが特徴ですが、野沢菜も同様に香りがカレーに吸収され、歯ごたえだけになってしまいました。しかし、これがまたいいんですね。食感の楽しみがあります。「だったら、野沢菜じゃなくてもいいズラ」と怒る方もいらっしゃるかも知れませんが、長野県らしくて良いではありませんか。ただ、個人的にはカレーに目玉焼き(サニーサイドアップ)よりは、スクランブルエッグが好みです。また、テーブルの上のらっきょうと福神漬けが自家製であればさらに高得点でした。
汗だくになって納豆カレーを食べ終わった頃、ホットコーヒーとなぜかメニューにはなかったデザートのヨーグルトアイスが届き、食後の一息。
最後に支払いをしながら、納豆カレーに使っていた納豆のメーカをお聞きすると、「賞をとったあの川中島の・・村なんとかという納豆」とのご回答。あの納豆はどこのメーカーさんの納豆だったのか、という疑問と元祖納豆カレーを食べた満足感とともにお店を後にしました。