最終更新日 平成14年6月24日
平成14年6月14日、新潟県長岡市にございます、長岡東北中学校にて、3年生の生徒さん270名、保護者の方約40名に対して、恥ずかしながら1時間程度の講演を行ってきました。講演自体は、これまでに数十回とITから経営までの四方山話しを大人の方相手にやってきたものの、今回は14、15歳という微妙なお年頃でございますから、なるべく難しくならないよう、かつ、「下ネタ」を言わないよう注意いたしました。講演タイトルは、『「こだわり」をもった生き方とガチンコ社会』。日本も実力主義社会になりつつあること、自分の武器となる得意分野を持つことを今から意識してほしい、という点でお話しました。事前に質問事項を頂いておりましたので、それに対しても私なりのお答えを用意し、高校受験をむかえる進路に悩む世代として、1.まぁ〜、どっかの高校に入ればいいや、その先わかんない。2.とりあえず無難な高校に入ってから、先を考えよっか。3.手に技術をつけられる高校をいまから選んでおく。の3タイプに分けてお話し、その後は義務教育と高校、大学での教師の違いを説明しました。
マックス・ウェーバー『職業としての学問』ではないのですが、中学校までの教師は躾までしようとする「指導者」、高校以降は学問の「専門コーチ」だと私は考えています(教職の方に怒られると思いますが)ので、高校生活では自分で物事を考えるようにすること、「指導者」のような教師に会えたら、チョー・ラッキー(僥倖)なので大切にした方が良い、といった内容で展開し、自分の在り方を客観的に見つめることができるよう、世阿弥の『離見の見』を例にして厳しい言い方の『ムチ』部分を話し終わりました。『ムチ』ばかりでは生徒さんも飽きてしまいますので、ここで『アメ』となるやわらかい納豆のお話に切り替え、納豆の糸の可能性や歴史をなんとか面白く説明。なかでも、納豆の糸の繊維で作るパンティ・ストッキングの話には、保護者のお母さんたちが興味をしめされ、伝線にも強いと言うと、「ヘェーー」と驚きの反応で、まさにTVショッピング状態。そのまま、「いまなら、この2足に予備の3足を加えて、なんと2980円でのご提供です」「エエエー」(会場沸く)「それだけではないですよ、金利手数料一切を、『ジャパネット・ミイダ』が負担します」と納豆商売でもできそうな感じでした。
『アメ』部分のトリは、納豆300食の配布。「めしや」スタッフの女性にも手伝ってもらい、新潟県の納豆メーカー大力納豆さんより、一括購入した納豆300食を配布し、まさに、『マメとムチ』でございます。配布時には、男子生徒がスタッフの女性(26)に、「おねーさん、彼氏いるんですか」「綺麗ですね」と、思春期の悶々としたオーラたっぷりで、自分の中学生時代(現在も?)を見るようでシンパシーを感じました。講演の最後の方は、食文化の大切さにふれさせて頂き、その後はディスカッションを行って無事、納豆講演が終了しました。私の同級生のなかには、将来の進路や夢を語れ!というと、ビッグになってやるぜぇ風の熱い奴や、とにかく目立ちたい!みたいな奴が多かったのですが、時代なのでしょうか、おとなしい生徒さんばかりで、ジェネレーション・ギャップを感じました。