環七下頭橋ラーメン

最終更新日 平成12年4月14日

 平成12年2月26日、トンコツ納豆味噌ラーメンの創始者を名
乗るべく、私、三井田は東京における名店と言われるラーメン店を
食べ歩き、修行してまいりました。
 
 1軒目の後、日本武道館で総合格闘技リングスの試合を見て盛り
上がり、最初のラーメン2杯が消化されたところで、次のお店を決
めることにしました。
 トンコツ納豆味噌ラーメンですから、トンコツと味噌を修行しな
ければなりませんので、とりあえず環七のトンコツ系から攻めるの
が妥当だと思ったのですが、なかなか店が決まりません。
 
 「3月は四国に行くから、讃岐うどんと徳島ラーメンかな」
 
と違うことを考えたとたん、
 
 「はっ、四国、四国といえば土佐・・土佐っ子ラーメンにしよう」
 
ということで、やってきました環七の「土佐っ子ラーメン」改め
「環七下頭橋ラーメン」(東京都板橋区常盤台1-58-3 電話03-3965-4980
営業時間17:00〜翌4:00)。
 早速、お店に入り自動券売機で食券を買います。
 「チャーシューメン 850円」
 「ゆで卵 50円」
を購入し、愛想のないオニーチャンに渡すと、これまた愛想なく割
り箸を渡してくれました。
 この割り箸は、同時に作るラーメンをあらわしていて、私と同じ
色の割り箸(そのままと赤く塗ったものの2種類があります)の人
は、私のラーメンと同時にでてきます。
 今回、私と同じ「色なしの割り箸」は、ちょっとオタク風の30
代前半男性2名と20代前半らしきカップル(女性はヤマンバ系、
写真のネガかと思ったぐらいの逆パンダ・メイク)でした。
「同じ釜のメシを食った仲」ならぬ「同じ釜に麺を食った仲」です。
 ラーメンができるまでの間に店内をチェックします。(ネバるよ
うな目つきでチェックするので、納豆チェックと呼びます)
 店名を改めた理由はこう書いてありました。
 
 「初心にかえる意気込み、それが店名の由来である」
 
 どうも最初に屋台を引いた場所に帰ってきたことを言っているよ
うですが、文章がわかりづらくいただけません。
 さらに納豆チェックすると・・・なんと使用している麺が分かり
ました。
 「株式会社つるや製麺」(電話03-3957-5686)さんのストレート
麺です。
 
 「ぬわーはっはっ、この海原雄山に分からぬことなどないわ」
                 海原雄山『美味しんぼ』より
 
と独りでほくそえんでいると、ある事に気づきました。
 麺の茹で加減をみるために、指で麺を押しつぶして確認するのは
いいのですが、ラーメンを茹でるお湯がデロデロで、しばらく入れ
替えていないような感じです。
 濃厚トンコツラーメンだから、これでいいのでしょうか。ちょっ
と疑問です。
 また、これはちょっとした工夫だと思いますが、どんぶりにスー
プを六分目まで入れ、そこへ麺と具を入れてから、スープをさらに
注いで、チャーシューの脂を溶かしています。
 
 「チャーシュー卵、こちらの分」
 
と先ほどの愛想のないオニーチャンが、脂の粒とスープを多少こぼ
しながら、無造作に目の前に置きました。
 
 「まず、デジカメで写真を撮って」
 
と思い、背伸びをして上からラーメンを撮影しようとしたら、
 
 ズルっ、
 
脂まみれの床で、思わず開脚しそうになってしまいました。この脂
まみれの床が「ウリ」ならいいのですが、できれば掃除して頂きた
いと思います。


クリックすると大きな画像が見られます。

 私が注文したのは、チャーシューメン&ゆで卵だったのですが、
ラーメンを見ますと、数枚のスライスにしたゆで卵(1個分に満た
ない)しかのってません。
 
 「これなら同じ値段の生卵にしておけばヨカッタなぁ〜」
 
とセコイことを考えていたのですが、丸々1個の卵が麺の下に沈ん
でいました。疑って、ごめんなちゃい。
 さてさて、まずスープから。
 脂だらけの丼を、恐る恐る持ち上げ一口。
 ヌル、ヌル、ヌメ、ヌメと「油」ではない、まさしく「脂」が唇
を通過していきます。
 
 「あ、アタシの唇、奪われていくのね・・」
 
と訳の分からないことを考えながら、麺にとりかかります。
 麺は太めのストレートで粉っぽい味わいです。
 当然、麺もヌルヌルとしているのですが、これは脂の力90%、
もう10%は「入れ替えない茹で湯」のせいだと思います。
 薄切りのチャーシューは、脂身の多いスープに溶け込むタイプで、
脂好きにはたまらない出来だと思います。
 食べ進むうちにスープの塩気が薄いような気がしてきました。
 この時点で、がんこラーメンのしょっぱさが、私の舌の基準になっ
てしまったのかも知れません。
 テーブルにはスープのタレが置いてあり、壁にも「スープの味が
薄い場合は入れて下さい」と書いてありますので、ちょっとタレを
入れて、再度ヌル、ヌル、ヌメ、ヌメ。
 以前、千石自慢ラーメンで脂たっぷりのスープを飲み干し、お腹
の具合が悪くなってしまったので、今回、スープを全部飲み干すに
はちょっと気が引けましたが、そこは修行中の身?ですからきちん
と飲み干しました。
 
 結局、ラーメン到着から約7分ほどで食べ終わってしまいました。
 お気づきの方のいらっしゃると思いますが、スープをいきなり飲
めたり、早い時間で食べてしまったりということは、「スープが熱
くない」ことを意味します。
 濃厚さでは千石自慢ラーメンより上でしたが、熱くなければラー
メンとして美味しくありません。
 「客の回転率を上げるため」とは考え過ぎでしょうか。
 
 濃厚さのみを求める方、脂身の多いチャーシューの旨さを求める
方にはOKのような気がします。
 私は、熱くないスープと、愛想のない店員、いい加減な作り方か
ら、あまりこのお店を好きになれませんでした。
 
2がつ26にち  みいだ たかお 5ちゃい
 
 きょおう、らあめんやさんで、らあめんをたべまちた。
 おちゅゆをぜんぶのんだので、あとで、ぽんぽんがいたくなりまちた。

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