作ってみよう!蟹うどん

最終更新日 平成14年4月19日

 平成14年4月18日、母と妹が北海道二人旅に行ったそうで、
そのお土産に甲羅が25cmはありそうなタラバガニ(鱈場蟹)
1パイと毛蟹2ハイをもらいました。
 タラバガニのあまりの見事なお姿に思わず記念撮影。


「赤い蟹?シャ、シャアか?」

 いちいち皿においてデジカメで撮影するあたり、貧乏人らしい
ところです。
 ちなみに、タラバガニは蟹と言われるものの、実はヤドカリの仲
間で、花咲ガニ(根室・花咲港)も同じです。
 
 冷凍ものではなく、茹でたものをそのままクール宅配便で送った蟹。
 味の濃い毛蟹は使えないと思ったものの、比較的大味なタラバガニ
なら納豆との創作料理ができそうです・・・が、あまりにも見事な
そのお姿に結局、そのまま食べてしまいました。
 いつもなら1リットルは瞬時になくなるビールですが、ビールも進
まずひたすらモクモクと蟹をほおばり、思ったより綺麗に殻がむけた
タラバガニの大きな肉片に喜び、毛蟹の濃厚で圧縮されたような旨みに
驚く。下品な私ですから、もちろん蟹からでた汁や蟹味噌がついた指も
舐めます。
 
  「われ指ぬれて 蟹をほおばる」
 
 あっ、という間に食べ終えたものの、しゃぶりつくせない蟹の足先
や小さなくぼみに蟹味噌が残る甲羅などが残りました。
 これは、お得意のエコロジー料理(ただの貧乏性?)に使うしかあり
ません。
 
 ということで、蟹の残った部分を使った料理に挑戦することにしまし
た。
 色々と考えましたが、蟹をダシに使った「蟹うどん」に決定。
 まず残った甲羅や足先を、アクをとりながらお湯で煮ます。

 翌日、十分にダシがでたところで、昆布を追加し、さらに20分ほど
煮込み、塩、薄口醤油で味付けをします。
 隠し味として、有明海名物のガニ漬け(シオマネキの塩辛)を入れて
汁のできあがり。
 うどんは打とうと思いましたが、練ってからの熟成(グルテンの形成
時間)を考えると、また時間がかかってしまうので、今回は冷凍の讃岐
うどん(カトキチ)の麺を使用しました。
 具としては、油揚げや天ぷらを候補にしたものの、蟹の強烈な個性に
打ち勝つためにはもっとパンチのある具が必要と考え、コロッケに決定。
 実は立ち食い蕎麦でもよくコロッケを入れているので、結構好きな
具です。早速、近所の肉屋さんで牛肉コロッケを購入し、オーブントー
スターで両面を軽く焼いて香ばしさと余計な油をだします。
 
 ちょっと硬めにゆでた麺をどんぶりに入れ、そこへ蟹をダシにした
汁をざる越しに注ぎ、コロッケ、ネギをのせて完成!


   ラーメンどんぶりなのは、ご愛嬌

 まずは汁をズズッーと飲みますと、蟹の強烈な香りと旨みがガツン
と口中に広がり、後からガニ漬けの辛味が効いてきます。
 余韻あるうちにうどんをすすり込み、コロッケをザクッとひと齧り。
 個性と個性がぶつかりあった複合の味わいに、満足感いっぱいです。
 うどんが終わる頃には、コロッケが「モロモロ」状態になっており、
その「モロモロ」を一緒にすする汁が、唇の快感もよび、まさに
「有終の美」いや「有終の味(み)」を飾りました。
 
 カニをお食べになった際には、是非お試し下さい。
                ・・私はめったにありませんが。

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