穂高「あずみの餃子店」


最終更新日 平成12年5月13日

 焼き餃子の納豆餃子はあるものの、スープ餃子(もしくは水餃子)
の納豆餃子がないことに不満を持つ私としては、美味しいスープ餃子
のある店で修行し(オーバー)、自分で作ってみることにしました。
 そこで、平成12年5月13日、竹本油脂さんが「太白胡麻油」を
使うお店として『dancyu』誌等で紹介している、長野県穂高村
にあります信州穂高「あずみの餃子店」澤田照雄(電話0263-82-9932
 営業時間12:00〜13:30、17:00〜20:20 定休日 月・火曜日)さん
に行ってまいりました。
 お店が紹介されているページ

 http://user.cnet.ne.jp/a/a_gyouza/default.htm

の地図に従い、お店に到着しましたが、「おいおい、何にも無ぇよぉ」
というほどの味のある?田舎にポツンとお店はありました。

 早速、お店に入りますと、

 「お子さん連れですか?」

若い男性に聞かれました。どう考えても二十代後半のむさ苦しい男
(私)一名なのですが、子供連れの場合に特別な配慮をしているか
らでしょう、普段の癖がでたと思われます。
 靴を脱いで板座敷に上がり、案内された座卓についてメニューを
見ますと餃子関係は、

・焼き餃子 一人前 10ヶ 500円
・スープ餃子鍋(8ヶ)   980円
・鍋セット(スープ餃子鍋、小鉢、ご飯)1180円

とありましたので、焼き餃子20ヶ、鍋セットを注文しました。
 餃子が来るまで、粘る目つきで納豆チェックします。
 あっ、ありました、「美味しい食べ方」 の指示文書。
 これが、このお店のコーランというべきもののようで、餃子の食
べ方を規定してあり、

 1.最初はなにもつけず
 2.次にラー油だけ
 3.3回目はラー油7割・ 醤油3割

と書いてあります。酢を使わないところに、この餃子教の厳格さを
感じます?

 「はい、焼きでーす」

 焼き餃子がチリチリ音を立てながらきました。

クリックすると大きな画像が見られます。

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 まずは、教義にしたがいそのまま食べます。
 これを「あずみの餃子店」原理主義(アズミノ・ファンダメンタ
リズム)と呼びます。ウソです。
 表面のカリッとした部分を噛みちぎると、モチモチした食感とと
もにジューシーな肉汁が・・・・ないんですね。

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 皮は強力粉でよく練ってあるらしく、いわばグルテン系のモチモ
チでその厚さ約3mm。主食として食べる餃子と考えれば、この皮は
いいのですが、その皮が肉汁を全部すってしまって、具であるニン
ニク、白菜、挽肉、ニラ、シイタケの旨味が凝縮された汁が味わえ
ません。
 確かにラー油で食べると、肉汁のなさをラー油が補い全体にまと
まりがでますが、「美味しいお汁」がビュッと口に広がってこない
寂しさがあります。
 一口、一口、確かめるかのように食べ進むうちに、鍋セットがき
ました。

クリックすると大きな画像が見られます。

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 卓上コンロに載せられたスープ餃子鍋、ダシを取り終わった昆布
とニンジン、大根の酢の物(小鉢)、ご飯、漬け物です。
 鍋の中には、餃子、ニラ、白菜の芯に近い堅い部分を短冊にした
もの、そして鍋底に大きな1枚ものの白菜が敷いてあります。
 満願寺の天然湧き水、昆布は羅臼と根室のものを使用し、30時
間かけて作ったというスープをゴクリ。

 ・・・・。

 スープを見たとき、昆布を長時間煮込んだことによって生じた昆布
カスで濁ってしまっていることからも予想できましたが、昆布の旨味
はあるものの昆布の生臭もでてしまっています。
 煮出した昆布の旨味を味わう分には良いのですが、私個人としては
ここまで煮込まなくてもいいような気がします。

 ということで、ここで食べるのを打ちきり、店をでようと思ったの
ですが、貧乏性なので最後まで食べきってしまいました。
 ちなみに、カリっとしていた焼き餃子には多く油が使われているよ
うで、食後に多少胃がもたれました。えっ?20ヶも食べれば当然?

 今後も美味しいスープ餃子を求め、スープ納豆餃子の完成を目指し
たいと思います。

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