第28回ゆどうふ食べくらべ大会

  最終更新日 平成15年3月4日

 
 平成14年2月4日、京都の有名豆腐屋さんである「順正」さんの
清水店で開催された「第28回ゆどうふ食べくらべ大会」に出場しま
した。

 大食いの類は自信ありませんが、納豆と同じ大豆食品ということで、
出場した次第です。(意味不明)
 
 以下にご報告しますが、文章の構成はさいとうたかお著『ゴルゴ13』
風、章タイトルは『機動戦士ガンダム』の登場者シャア・アズナブル
風にお送りします。
 両作品ともご存知ない方にとってはご迷惑かも知れませんが、子供心
に帰って出場した三井田ということで、お許しください。
 なお、『機動戦士ガンダム』シャア・アズナブルはかなりの強気発言を
する登場人物ですので、それにならいました。私自身は大食いには自信が
ないので入賞できるかどうか、かなり弱気だったことを告白いたします。


PART1「見せてもらおうか。
      連邦軍のモビルスーツの性能とやらを!!」
 
 12:30、「豆腐」にちなんだ102名(男性51名、女性51名)
の全出場を前に、競技説明が始まりました。
 1回戦、2回戦は10分以内に、1丁380gの豆腐4丁を食べ、
決勝は10分間にどれだけの豆腐を食べられるか、というルール。
 各試合のインターバルが10分間あり、インターバル中も試合会場
から一歩も出てはいけないため、よくありがちな吐いて食べるというこ
とができないようになっております。
 私のゼッケンは21。出場者のなかには、雑誌やTV関係者、出雲大
社のPR関係者、福島県白沢村の関係者と、それぞれに何かを背負った
色々な方がいらっしゃいました。

 ゼッケン20は舞妓さんであり、舞妓さんの近くに座った私は可愛い
顔とセクシーなうなじに若干のめまいを感じておりました。

 13:00、いよいよ試合会場へ。
 
 「見せてもらおうか。
  京都勢の豆腐食いの性能とやらを!!」


PART2「モビルスーツの性能の違いが、
      戦力の決定的差でないことを教えてやる!!」
 
 試合会場に入り、若手お笑い芸人の前フリの後、審査委員長である
桂三枝さんが登場。三枝さんは、まだご自身があまり売れていない頃
にもらった第1回の仕事から、ずっとこの大会の司会や審査委員長を
やっておられ、いくら忙しくとも毎年必ず出席するそうです。氏の義
理堅さや「順正」さんの経営者の方のお人柄を察しました。
 三枝さんから、
 
 「大会初期はオッサンが強かったんや、でもいまは女性やね。
  (中略)
  来年はアフガニスタンで湯豆腐やろー」
 
という面白おかしいご挨拶ののち、双子の赤ちゃんを身ごもっている
というゼッケン102のお母さんの選手宣誓。

 開けられた土鍋のなかに大きな豆腐8切れ(4丁分)。七味唐辛子、
葱、湯豆腐のタレ、箸、手網が置かれています。

 隣に位置した舞妓さんと談笑しつつ、1回戦の始まりを待ちます。
 この談笑している際には、かなりのスケベ顔になっていたと思いま
すが、大豆業界誌『フード・ジャーナル』さんの記者さんに写真をとっ
て頂きました。(ただのエロ独身男状態)
 
 「よぉ〜い、はじめ〜」
 
と三枝さんの合図で1回戦開始。

 箸を割り、手網で豆腐をすくいます。
 一応、まがりなりにも納豆早食い世界チャンピオンですので、早さ
をアピールしなければなりません。(目標:通常の3倍の速度)
 箸で食べるので、TVや雑誌にでるたびに箸の持ち方がおかしいと
言われる私にとっては多少不利でしょうか。
 舞妓さんをはじめ、周りの皆さんは上品で食べていらっしゃいます。
 
 「箸の持ち方の違いが、
    戦力の決定的差でないことを教えてやる!!」


PART3「不慣れなパイロットめ・・・」
 
 たれや葱を使用せず、そのまま湯豆腐を食べる戦法をとり、
約2分30秒で4丁(1520g)を1位で完食。速度では大会新記録と
のことで、三枝さんからも、

 「アホやで、21番の子」
 
と、ありがたいツッコミを頂きました。
 競技時間は、10分でインターバルも10分ですから、これで2回戦
まで17分30秒休めます。
 食べ終わり、他の参加者を見ますと私の食べ方に影響されたのでしょう
か、飲み込む速度を上げようとして、「オエッ」状態の方もいらっしゃい
ました。
 
 「不慣れな豆腐食いめ・・・・」


PART4「見える、私にも敵が見える!!」
 
 おちょぼ口で可愛く食べていた舞妓さんが2丁を食べたものの敗退し、
2回戦に進んだのは総勢77名。

 10分間のインターバルののち、すぐさまスタートします。
 今回もたれや葱を使用せず、そのまま湯豆腐を食べ、2分40秒で、
4丁(1520g)を1位で完食。

 この時点で、胃袋には3040gの豆腐が入りました。
 当初は2回戦途中でギブアップかと予想していましたが、イケそうな
感じがしてきました。
 
 「見える、私にも敵が見える!!」


PART5「私にプレッシャーをかけるパイロットとは・・・
                   いったい何者なんだ!」
 
 胃袋もギチギチで始まった決勝戦。出場者は16名。
 今度はたっぷりの七味とたれで食べる戦法をとりましたが、これが失敗!

 七味でムセるわ、そのムセ具合で胃袋から豆腐が逆流しそうになるわ、
作戦失敗もいいところです。

「認めたくないものだな。

 自分自身の若さゆえの過ちというものを・・」

 1丁分をゆっくり食べているところに、三枝さんのアナウンスが・・・
 
 「すでにゼッケン80番の女性、既に半分食べ終わってます!」
 
 えっ・・・。
 
 「私にプレッシャーをかける豆腐食いとは・・・
                   いったい何者なんだ!」


PART6「しかし、私だってニュータイプのはずだ・・・」
 
 ゼッケン80番が半分を食べ終わるころ、私はまだ1丁分を咀嚼中。
 葱を投入し、さらに胃袋につめようとたれごと口にする頃、
 
 「ゼッケン80番、鍋のおかわりです」
 
 ・・・・・(絶句)。
 この時点でゼッケン80番の女性は、12丁(4560g)を摂取し
ています。
 負けてはいられません、気合を入れなおして箸を口に運びます。
 
 「しかし、私だってニュー豆腐食いのはずだ・・・」


PART7「ええい、連邦のモビルスーツは化け物か!」
 
 なんとか豆腐を口に運び、9丁目(3420g)に突入すると、再
び三枝さんのアナウンス。
 
 「ゼッケン80番、15丁目を食べとります
  ・・・・いままでの大会、こんなん見たことないでぇ〜、ホンマ」

 15丁ですから、グラム数でいうと5700g、つまり5.7kgの
豆腐が胃袋に入っているわけです。
 
 「ええい、京都の豆腐食いは化け物か!」


PART8「やむえん・・・・」
 
 9丁目を食べ終え、10丁目を食べ始めた頃には満腹感から立って
いるのがツラくなってきました。
 ゼッケン80番は、16丁目を食べているところで、周りからは
 
 「吐くと失格になるから、ここら辺でヤメときぃ〜な
  これだけでも新記録やでぇ〜」
 
という声援。
 私も9丁と半分を食べたところで、「ゲロンパ」で「シオシオの
パー」にならないうちに身を引くこととしました。
 結果は、9丁半(3610g)。
 
 「やむえん、撤退する!」


PART9「勝利の栄光を君に!」
 
 時間の経過を苦しく待っていたところ、やっと競技終了。
 優勝は文句なくゼッケン80番の女性で16丁(6080g)を完食
されていました。もちろん大会新記録です。

 三枝さんの評は、
 
 「びっくりしたで、80番の女!」
 
で、それもそのはず優勝した女性、田川さんは大食い番組の常連で、平
成14年3月に開催される大食い番組「フードバトルクラブ3」にも出場
予定だそうです。
 優勝した田川さんには「東の横綱」として、鯛5kg、自転車1台、ガ
スファンヒーター1台、カラーテレビ1台、缶ビール3ケース、酒3升、
「とろろ大使」三枝さんにちなんで福島県白沢村のとろろ等々、軽トラッ
ク1杯程度の賞品が贈呈されました。
 私は「西の前頭」として入賞することができ、電気掃除機、とろろ、缶
ビール1ケース、土鍋などダンボール箱2箱分の賞品を頂戴しました。

 「順正」さん、協賛の各社の皆様ありがとうございました。
 賞品もさることながら、舞妓さんとお友達になれたことも喜んでいる
アホな私でございます。
 ちなみに、賞品をもらったことを実家に連絡すると、母親は
 
 「あ〜良かった。
  お母さん、新しい掃除機買おうと思ってたとこなの」
 
 「・・・・・・」
 
などとすっかり息子のものは自分のものといった感じでした。
 
 総合的に見て、上位4名が女性であり、男性陣は10丁前後で団子状
態であったことを考えると、女性の強さが光った大会であったと思います。
 特に大食い番組「フードバトルクラブ3」にも出場される田川さんには
その実力を遺憾なく発揮して頂きたいと思います。
 
  「勝利の栄光を君に!」

えっ?私が勝てなかった理由ですか?シャア流に言いますと

 「坊やだからさ・・・・」

スイマセン。

この大会後、結局私もフード・バトル・クラブ3に出場しました。

「三井田のエッセイ」へ戻る。


トップへ戻る。


ご意見、ご要望はこちらまでお願い致します。