最終更新日 平成14年3月20日
平成13年3月10日、「水戸の日」(新潟では「佐渡の日」ですが)だそうです。この「水戸の日」を記念して、ギネスブックに申請するという「第1回納豆早食い世界大会」が開催されることになり、出場してまいりました。晴天の水戸美術館特設ステージではじまった大会は、優勝賞品の冷蔵庫や米などの豪華さに加えて、ギネスブックに世界記録として登録されることから、色々な方が参加しております。総出場者数150名、くめ納豆さんをはじめとする納豆メーカさん、ちょっと目立ちたがりの鼻ピアス高校生、「あ、あれ、そこー」とブツブツ独り言を言って歩いておられる電波系の方もおり、これには私自身違った意味で恐れ戦いておりました。
そして、予定時間から30分遅れの10:00、いよいよ予選開始です。予選のルールは、「審査員がそれぞれストップウォッチを持って早さを審査します。審査員は合図と同時にストップウォッチを押していただきます。1組10名で15回行い、各組の早食い上位2名が準決勝に進みます。食べ方は、納豆1パック(100g)とご飯2杯分(310g)とする。食べ方は、納豆1パックにタレ、辛子等をかけて31回かき混ぜておきます。(醤油、タレ、辛子等をかけるのは各自の好みに任せます)司会の合図により、ご飯に納豆をかけて食べていただきます。食べ終わった方は素早く手を上げていただきます。容器の中が空になれば、口の中に入っていても良いことにします。審査員は最終的に容器の中が空かどうかを確認しますが、納豆、ご飯一粒でも残っていた場合、又はこぼした場合は、いくら早くても失格となります。 」公式ルールより抜粋となっており、ゼッケン25番の私は3組目で出場です。ちなみに31回かき混ぜるというのも水戸の日だから31回だそうです。1組目の1位が3分02秒、2組目の1位が会場を騒がせた2分ジャスト。これは3組目の私としては、ガツンかまさないと気が済みません。ゲロ覚悟に挑むのみです。「かくすれば、かくなるものと知りつつも、やむにやまれぬ、納豆魂」三井田孝欧(吉田松陰パクリ)納豆100gにご飯310gが配られ、まずは31回かき混ぜてホイッスルを待ちます。タレ、からしは自由でしたので、タレのみを投入しました。「用意!ピィィー」
甲高い司会進行者の合図ではじまり、ひたすら喰う喰う・・・・。結果、1分50秒。3組目予選1位で通過となり、とりあえず面目躍如です。5組目まで予選を行ったところで、休憩をはさみ、納豆学会の会員で今回一緒に出場した、水戸市にお住いの橋本さんが8組目に登場しました。
前例を見ているからでしょうか、6組目以降は、全体的にペースアップしており、2分前半の選手も続出してまいりました。そして、いよいよゼッケン79番橋本さんの登場です。予選前に一緒に食べた納豆汁のせいでペースが落ちなければ、と心配しておりましたが、嘔吐を辞さない姿勢で挑んだ橋本さん、腹のすわった食べっぷりで、なんと!1分42秒の新記録。予選総合結果は、1位橋本さん、2位三井田で終わりました。ちなみに、納豆汁は「納豆汁愛好会」が先着310名に配ったもので、普通の納豆汁とは違い、根菜の味噌汁を作ったなかに、納豆天ぷらを落とすという画期的な納豆汁でした。
予選すべてが終了したところで、地元の民謡が30分ほど行われ、準決勝です。ルールは、「審査員がそれぞれストップウォッチを持って早さを審査します。審査員は合図と同時にストップウォッチを押していただきます。1組10名で3回行い、各組の早食い上位2名が決勝に進みます。食べ方は、納豆2パック(200g)とご飯2杯分(310g)とする。食べ方は、納豆2パックにタレ、辛子等をかけて31回かき混ぜておきます。(醤油、タレ、辛子をかけるのは各自の好みに任せます)司会の合図により、ご飯に納豆をかけて食べていただきます。食べ終わった方は素早く手を上げていただきます。容器の中が空になれば、口の中に入っていても良いことにします。審査員は最終的に容器の中が空かどうかを確認しますが、納豆、ご飯一粒でも残っていた場合、又はこぼした場合は、いくら早くても失格となります。」公式ルールより抜粋となり、食べる量としては、納豆が予選の倍となりました。準決勝前、三井田:「橋本さん、予選より速いタイムで食べたら、伝説になりますかねぇ?」橋本氏:「そ、そうですね。できたらですけど・・・」三井田:「ようし!」と、気合いを入れて、準決勝1組目、私の出番です。
2パックを納豆を混ぜ終えたところ、スタート。喰う、喰う、こみ上げる、喰う、喰う、こみ上げる。納豆の事を考えて思いがこみ上げることはありましたが、納豆自体がこみ上げることは初体験です。限界を感じながらなんとか食べて、タイムは2分05秒。結局、「伝説」にはなれません(子供じみていてスイマセン)でしたが、決勝進出です。次の2組目の1位が2分45秒でしたので、なんだかイケそうな気がしてきました。予選3組目、橋本さんの登場です。最初は勢いよく食べはじめた橋本さん、しかしながら中盤から明らかにペースダウン。結果、4位の2分31秒で、惜しくも準決勝で敗退となりました。そして、いよいよ決勝。決勝は、「審査員がそれぞれストップウォッチを持って早さを審査します。審査員は合図と同時にストップウォッチを押していただきます。6名で決勝戦を行い、優勝1名、準決勝1名、3位1名、入賞3名を決定します。食べ方は、わらつと納豆3本(70g×3本)納豆だけを食べていただきます。食べ方は、司会の合図により用意されているわらつと納豆3本の中から、納豆を取り出し器に入れて、食べていただきます。ただし、醤油、タレ、辛子等を使用するのは各自自由とします。食べ終わった方は素早く手を上げていただきます。容器の中が空になれば、口の中に入っていても良いことにします。審査員は最終的に容器の中が空かどうかを確認しますが、わらつとに納豆が一粒でも残っていた場合、又はこぼした場合は、いくら早くても失格となります。」公式ルールより抜粋となり、ご飯はなくなり、藁つと納豆3本(70gX3)だけの早食いです。いままでような茶碗2杯分のご飯がない分、簡単なように感じますが、既にここまでで1kg近い納豆ご飯を食べていますので、見ただけで「やめようかな」といった気持ちでいっぱいになります。
そんななか、尊敬する新渡戸稲造先生の『自警録』を思いだし、こんなことではイカンと自分に言い聞かせ、藁から小粒の納豆をどんぶりにひねりだし、タレをかけ、いよいよ決勝戦スタート。
ズボッ、ズボボー、ご飯なしの納豆210g、胃の底からマグマのようにこみあげてくる納豆も準決勝より多めでしたが、なんとか45秒で食べ終えることができました。
私が食べ終えたとほぼ同時にとなりの方が食べ終えましたが、それ以外の方はまだモグモグ、ネバネバと食べています。結果・・・・・、皆様のあたたかいご声援のおかげで【優勝】することができました。ありがとうございました。2位の方は47秒ですので、危うい勝利でしたが、勝ちは勝ちですから、念願でありました「納豆でのギネス・ブック記録に名前を残す!」が出来ました。
この熱くもネバった戦いに、決勝から特別審査員で参加した「水戸梅大使」の若い女性はかなり引いた感じで、「なにぃ〜このヒト。チョーおかしくなぁ〜い?」と言わんばかりです。表彰式では、会場の皆様のあたたかい拍手のなか、世界一認定証を頂き、副賞として、大型冷蔵庫、電子レンジ、米60kg、水戸ふるさと土産多数を頂きました。
ただ、このまま終わっては、私としてもオチがつきませんので、三井田:「あの、すいませーん、水戸梅大使の女性は副賞で頂けないのでしょうか?」司会者:「・・・・・・・・・(沈黙 約5秒)では、準優勝された小林さんへの授与です」と、会場の温度を0K(ケルビン)に近づけたところでオチがつきました。
以上、皆様のおかげで優勝することができました。出場された皆様、水戸観光協会さんをはじめとする関係者の皆様、お疲れさまでした。*優勝者は2回目以降は出場できないそうです。。